ボートレースで「地元のアドバンテージ」は思ったほど有利にならない

「ボートレースは地元が有利」とは誰でも一度は耳にする話ですが、
予想をするにあたって具体的にどれくらい有利になるのか
わかりませんでした。

今回はそれについて考えてみようと思います。

よく言われる「地元のメリット」

ボートレースにおいてよく言われる「地元のメリット」は
おおよそ次のような点でしょう。

①スタート勘がわかっている
遠征勢よりも回数を多く走っているため、
スタートタイミングの勘が早くつかめる。
風の向きや強さにも対応しやすい。

②エンジン調整が早い
これも遠征勢より多く走っているため
エンジンの調整が早く仕上げられる。
気象条件の変化への対応や、整備士さんと知り合い、など
エンジン調整に有利な条件がそろっている。

③コースの特徴を知っている
地元勢は走り慣れているため、
どういうときにどいういうレースをすればいいのかを
遠征勢よりつかんでいる。

④選手のモチベーション
地元勢の方がファンの応援も多い。
応援されれば負けられないという気持ちになる。
実際「地元なのでがんばる」系のコメントをする選手は多い。

 

じゃあ、数字で表した場合はどうなの?

これについて、マクールの11月号で興味深いデータが示されています。

埼玉支部もまた、全国勝率と地元勝率の差が0.90以上の選手がなんと12名もいて、これは全国で最多。
勝率4点台の選手でもA級並、A2級ならばA1級の走りができるのだ。

これをどうとらえるかは人によるのかもしれませんが、
少なくとも私の中ではボートレースで地元のアドバンテージはそんなにない、という結論です。

なぜかというと、勝率0.9の差ということは着順に直すと
平均して2走したらどちらか1走が1つ着順が上がる程度の差しかないことになるからです。
(基本的に着順1つの差で2ポイント差があるため)

それが12名いる埼玉支部で全国最多ということは・・・
全体的にみるともっと差がないということになりますね。

 

地元であるがゆえのデメリットもある

一方で舟券的にはデメリットもあります。
それは必要以上に人気が集まるという点。

「地元のメリット」で書いた通り、地元はアドバンテージがあると
なんとなくみんな思っているため、必然的に人気が集まります。

その結果、必要以上に配当が安くなったりします。
この点は特に穴党よりも私のような本命党の方に影響が大きくなりやすいです。

数字で表せば大した差がないのに
レースでは毎回人気が集まるのですからデメリットの方が大きいように思います。

 

舟券予想という点からはメリットは薄い

確かに地元選手とそうでない選手を比較すると
全体では地元選手の方が有利であることは理解できます。
実際勝率で見ても全支部で地元の勝率の方が高いのは事実です。

しかし、私たちは地元選手の平均勝率を対象に賭ける、ということはできません

あくまで1レース1レース、走る選手の着順に対して

かつ、3着以内の選手を対象にした舟券を購入することしかできないのです。

そういった点から考えると、着順にさほど影響しない程度の勝率差しかない
地元のアドバンテージを「アドバンテージがある」と評価していいのか
個人的には疑問が残ります。
むしろ地元のアドバンテージに期待値以上のものが織り込まれてしまっているのでは?

実際最近のSGを見ても、地元選手の半分くらいは予選落ちするし
優勝戦に毎回地元勢が乗ってくるわけではありません。

「地元だから」と安易に思い込むのではなく、毎レースしっかりチェックをして
買えるかどうかをしっかり見極めることが自分の勝率アップにつながるのだと思います。